ゲーム感想『エースコンバット3 エレクトロスフィア』 |
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発売は1999年5月。
現在はBest版での入手が容易なようです。
プラットフォームはPSでした。
シリーズの評判は今更ここで述べる事もないと思います。
その中でも、一番印象に残っていたのがこの作品でした。
概要
舞台は“経済”の力が、国家の力を遥かに飛び超えた近未来世界。
そこでは2つの企業が強大な力を持っていた。
1つは軍需産業を母体とし、巨大資本を持つ
多国籍複合企業「ゼネラルリソース社」、
もう1つは情報通信産業を母体とし、
先端的な科学技術を持つ「ニューコム社」。
微妙な緊張関係にあった両社は、ついには交戦状態に突入する。
主人公(プレイヤー)はUPEO【ユーピオ】と呼ばれる組織に属して、
両社間の紛争鎮圧のため戦闘機で出撃する。
その機体の流れは、PSPの最新作
『エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション』にも
受け継がれているようです。
感想
このシリーズとしては、番外編的な作品な作品に
位置づけられるのかもしれません。
フライトシミュレータとして見ると、
ストーリーは『いらない』と思う人も、
その逆もまたあり、と言う印象で。
単なるフライトシュミレーターでは無く
一つのストーリーを持たせたのは、
賛否両論がありましたが、個人的には良かったと思っています。
ひとつの名前ですべて(5つ)のエンディングを見ると、
最後に主人公の正体が明かされるようになっていますが・・・
ここであるキャラクターが言った
『真実の世界』とは何のことなのか。
そこを少し考えてみると、このゲームへの印象が
少し変わってくるようにも思えます。
多くのゲームでは、画面の中に
主人公キャラクターが描かれているのが当然です。
それが、感情移入を生み、よりゲームの世界を
感じられるからでしょう。
プレイヤーは、テレビの前にコントローラーを
持って座っていますよね。
そしてゲームを始めた時、プレイヤーのイシキは
画面の中の主人公キャラクターの中に入り込む。
それを感情移入とも言うのでしょう。
だから主人公の姿形はプレイヤーと異なっていても、
プレイヤーは主人公の実感を得られる。
このことを、仮に「意識」と呼ぶとしましょう。
しかし、主人公キャラクターが画面にいっさい出てきません。
同僚などの人物が主人公に語りかけるが、主人公は返事すらせず、
ブリーフィングの画面ですら、ただ『見せられているだけ』。
そして、いきなりの戦闘。
出来ることは、戦闘機を駆り敵を殲滅することだけ。
ここにプレイヤーのイシキが介入する余地はありません。
プレイヤーのイシキは、テレビの前のプレイヤーの中に留まった状態。
これがシナリオを持つ今作にとってどんな意味を持つのか。
このゲームはシナリオを書きたかったわけではないのでしょう。
密閉されたコクピットで、パイロットは
神経接続によって戦闘機を操縦している設定。
それはゲームをプレイする際、実際に見える風景を見るのではなく、
情報を視覚聴覚を通じて獲得し、
指先がコントローラに接続されている感覚に
近いとは言えないでしょうか。
つまりパイロットと戦闘機の関係は、
プレイヤーとゲームとの関係と似ていると
言い換えても良いかもしれません。
なぜそのような事を思ったのか。
きっかけは『Remember11』と言うゲームにありました。
ある意味、あのシリーズにも近い感覚を持ちうる今作。
だから自分は、この作品を『面白い』と思うわけです。
これまで築き上げてきたシナリオを全て否定していると言うことに。
あるキャラクターが言った『真実の世界』とは何のことなのか。
この意味が想像できるとしたら、
このゲームの面白さにも必ず気付かれるでしょう。
最後に1つだけメッセージを。
戦争に正義など無いのです。
『勝者が正しい歴史』となり、『敗者は悪となり、歴史から抹消される』
ただ、それだけのことなのですから。
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ゲーム感想 『W ~ウィッシュ~』 |
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発売は2004年。
プラットフォームはPS2でした。
どこかで見たような作品だな・・・と思っていたら、
確かに深夜アニメで放送してました^^;
メディアミックスで話題になったこともあるそうですね・・・
ゲーム概要
主人公・潤和(じゅんな)は泉奈(せんな)
という双子の妹をもつ、
進学校に通うごくふつうの高校生。
しかし、過去に事故に巻き込まれて両親は死亡し、
潤和自身もそれ以前の記憶を失ってしまう。
生き残った潤和は親戚に見守られながらも、
たった一人の肉親である泉奈とともに二人だけの生活を続けていた。
そして現在……。
泉奈と同じ高校に通い始めた二人にとって
そこは過去を忘れさせてくれる楽しいものだった。
新しい生活、環境、そして出会い。
妹だけがいる世界にいた潤和にとって、
この街での生活はすごく新鮮だった。
しかし、やがて潤和が事故で失った記憶が甦り始める。
幸せで楽しい生活の中で過去と現在と未来とに揺れる潤和。
果たして潤和の記憶に隠された真実とは…………
(公式サイトより引用)
今となっては、ゲームを購入してからアニメを見ていたのか、
あるいはその逆なのかは定かではないのですが、
何故か惹き付けられるものがあったのも事実です。
とは言え・・・ゲームはしばらく放りっ放しだったので、何なのですが(苦笑)
・システム
オーソドックスな恋愛ADVですね。
とくに難しい引っ掛けもなく、基本的に『相手を思いやる』選択を心がければ
問題なくENDにはたどり着くと思います。
既読スキップ、クイックセーブ・ロードなどADVに必要な機能は完備しているので、
操作性は抜群でした。
・物語への印象
何かを『願う』と言うこと。
それは代償を必要とすることなのかもしれません。
それを一番強く感じさせたのが、泉奈のシナリオなのかも。
願いをかなえる文字盤。
強く願えば、その望みは叶う。
けれど、代償も同時に必要とする。
例えば理想に当てはめること。
それは、ゲンジツにいる人の個性を殺し、自分のフィルターを通してしか
相手を見ようとしないこと。
例えば、肉親ではありたくないということ。
血によって縛りがあるのなら、そのタブーを破りたい。
どんな代償を払ったとしても。
かつて『YU-NO』と言うゲームでそのあたりに触れていたような気がします。
『好きな人に好きって言うの、愛してる人に抱かれたいの』
それは血とか、倫理とかそうしたものは関係なくて。
情そのもの。あるいはエゴイズム。
許されないものを越えるには、世界を変えるしかなかった。
OPの鉄道はソレを暗示していたようにも思えますね。
何もかもを振り捨てて、望む世界へと行きたかった。
そしてそれは叶った。
『家族』と言う絆を犠牲にして。
あるいは救いがあったとすれば、春陽のシナリオでしょうか。
ゲーム版と言うより、アニメ版のENDですか。
『3つの願い』だったかな?
あれが潤和たちにとっての最善だったのかもしれません。
誰もが傷つかず、それぞれの望みをかなえたと言う。
メイン3人(泉奈・春陽・智)とサブ3人(秋乃・彩夏・つばさ)で
物語へのアプローチは異なるものの、
『願い』と言うテーマに対してそれぞれの答えを見せてもらったような気がします。
大作、名作と言う訳ではないのでしょうが、ジャケットの絵を見て
あるいは、アニメを見て『何か』を感じるものがあったのなら、
是非プレイしてみてはイカガでしょうか?
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ゲーム感想 『かまいたちの夜3』 |
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とりあえず、ファーストインプレッションを兼ねて感想など。
概要
「かまいたちの夜2」発売から4年。
シリーズ累計170万本を記録した、
あの「かまいたちの夜シリーズ」最新作がこの夏、帰って来ました。
『三日月島事件の真相』の全てが明らかになり、
ここに堂々たる完結を迎える・・・。
埋め込まれた三つの謎・仕組まれた三つの罠・芽生える三つの疑惑。
交錯するストーリーが織りなす衝撃と戦慄・・・。
巧妙に仕掛けられたトリックがあなたの推理力を刺激する。
5分刻みのタイムチャート・複数主人公の存在が、
あなたを混乱の極みへと誘う・・・
ファーストプレイの印象
ファンとしてはとても楽しめる内容になっていました。
展開によっては、他シリーズのファンも
思わずニヤリとする場面があるかも。
個人的には、初めての人にこそオススメしたいな、
と言う印象がありますね。
初プレイの人においては大ボリュームのゲームとなりますし、
やりごたえも出ますし。
初めてかまいたちの夜をプレイした時、
衝撃を受けたのを
昨日のように思い出します・・・・
完結を迎えたことにより、
これでやっとかまいたちからの呪縛から解き放たれました。
きっとシュプールでの惨劇は永遠に語り継がれるだろうと思います。
ありがとう、かまいたち・・・
そして、ザッピングシステム。
街で採用されたシステムを上手く織り込んでいるのは良かったですね。
真相編で主人公として登場するのは、香山、透、俊夫、啓子の4人。
人物セレクトの目の付け所がGoodです。
※基本的に話を進めていき、ENDを迎えれば増えて行きます。

攻略は掲示板で行ってますが・・・
※攻略スレ立てました^^

みんなでこの呪縛を解き放ってみませんか・・・・

ゲーム感想 『サイレントヒル2』 |
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7月に日本公開の『実写版サイレントヒル』に関連して、
感想を述べてみる事にしました。
※公式サイトバナーを期間限定で登録しています。
ブログの不具合ではありませんのでご安心を。
シリーズは全作品プレイ済みですが・・・
自分の中で一番印象に残っているシリーズ2作目の
感想を載せておきます。
7月公開の映画に関する概要
「サイレントヒル」は、現在シリーズ4作目まで
製作されているコナミの人気ホラーアドベンチャーゲーム。
全世界で、累計530万本以上を売り上げた大ヒット作です。
ハリウッド映画化にあたり、
監督は原作ゲームの熱狂的ファンと公言する
『ジェヴォーダンの獣』のクリストフ・ガンズ監督を起用しており、
そしてストーリーの基となるのは、
ゲーム版シリーズ第1作目をベースにしているとか。
楽しみですね^^
サイレントヒル2に関する感想
概要
亡くなったはずの最愛の妻から届いた手紙。
そこには、2人の思い出の場所「サイレントヒル」で
待っていると記されていた。
動揺と混乱を隠せない主人公ジェームスは、
導かれるように霧と森に包まれた
静かな町へと向かうのだった……。
美しく、切ないストーリーと暗く闇に包まれた
世界へと引き込まれる恐怖感がとても印象的でした。
そして、物語が進むにつれ、不条理なさまを見せ付けるストーリー。
どうしてこの町は“悪意も、愛情も、謎も集まる場所”
になったのでしょうか。
町の人間はどこへ消えたのでしょう。
怪物達は何故現れたのでしょう?
そしてこの町の過去にいったい何があったのか…。
この作品の良い部分はゲームそのものよりも、
舞台設定から読み解く考察だったり、
想像がとても楽しい部分があげられると思います。
例えば町の中にある石碑、あるいはその他のオブジェ、書類など。
そんなことを想像しつつ、物語を紐解く楽しみもありました。
ゲーム的な良さとして言えるのは、
一般人が身近にある武器を用いて、
なんとか逃げ延びながら謎を解くと言う部分ですね。
さらに、謎解きのレベル、アクションレベルが調節できる事から、
『アクションは得意だけど、謎解きが駄目』とか、
その逆のプレイヤーにも間口を広く
開放しているのはとても良いと感じました。
その上で、シリーズ伝統の『アレ』もしっかり有りましたしね^^;
エンディングは4種類+隠し1つの合計5つ。
プレイヤーの行動次第でエンディングへの分岐が
分かれる形になっています。
また、映画で登場するクリーチャーは
『2』のものを採用しているとのことなので、
その関連を見ながら楽しむのもよいのではないでしょうか?
キャラクターの表情を見た瞬間に、その人の今の感情が分かるゲーム。
それがサイレントヒルの魅力、なのかもしれません。
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ゲーム感想『EVE ZERO 完全版(DC)』 |
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最新作『EVE ~new generation~(PS2)』の発売が8/31に
迫っていることもあるので・・・
時系列的には全ての始まりとなる『ZERO』の感想を
載せてみることにしました。
現在は、WIN版で楽しめるそうですね^^
※自分は、PS・DC版のみプレイ済みです。
概要&感想
多岐に渡る機種に移植され、
現在も根強いファンを持つ『EVE』シリーズ。
本作では、第1作目の『EVE burst error』に登場した
私立探偵、天城小次郎と、警察庁公安部、法条まりなの
二人が主人公として登場。
猟奇殺人に潜む巨大な謎に挑んでいくという構成になっています。
PS版からの移植にあたり、WIN・DC版は
『追加エンディング』『第3の視点』という物が増えました。
簡単に言えば『追加エンディング』では、
あるキャラが死なないエンディング。
『第3の視点』は犯人の視点で物語を追うという意味です。
(例えば『burst error』の最後に流れる
あの娘の日記形式の部分ですね)
ゲームとしての構成は非常によくまとまっていたと感じますが・・・
時系列的に続編である『burst error』に
物語を繋げなくてはならない為、
ある意味絶対的とも言える制約を受けていた印象がありました。
つまり、続編で生存している人物は、
本作でも生きていなくていけない事実。
かならず『あの国』につながるように
構成しなくてはいけないストーリー。
また時代設定がバーストエラーの前ということもあり、
マルチサイト・ザッピングシステムを使いながらも
主人公の小次郎とまりなが直接出会うシーンは無いということ。
加えて、発売から10年以上を経ても、今だ強い支持を持つ1作目。
いろんな意味で、製作される方は大変だったと思います。
自分が感じたこととして・・・
二人の主人公がいて、各主人公の視点で
事件を追っていく構成は楽しいものでした。
プレイ中の緊張感、謎かけ、物語の牽引性は
1作目に決して劣っていないと思います。
総評
物語の質は高く、グラフィックも綺麗で
演出も良いと思います。
古臭さがあるのは、古きよき時代の名作ならではと言うことで(笑)
この話が「EVE」の始まりの物語です。
EVEシリーズ未プレイの方には、
この作品から始められるのも良いと思います。
※『burst error』からでも楽しめます。
きっとEVEの世界に興味を持つ事に・・・
5/28 EYES(眼)
5/29 KIDNEY(腎臓)
5/30 ARMS(腕)
5/31 LUNGS(肺臓)
6/01 DUODENUM(十二指腸)
6/02 LIVER(肝臓)
6/03 MARROW(骨髄)
6/04 CADAVER(実験用献体)
本作をプレイする方に。
この見出しの意味を考えながら、
プレイするのも1つの手かな、と思います。
あの娘が何を考えたのか、
そしてそれがどのように小次郎達を引き込んで行ったのか。
そんなことに思いを馳せながらプレイするのも良いかもしれません。
『笑ってよ・・・ねぇ。そうしたら私、幸せになれる。』
『WEB拍手』に参加しました。
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ゲーム感想 『赤川次郎 月の光 ~沈める鐘の殺人~』 |
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発売は、2002年05月23日。
プラットフォームはPS2。
現在は、廉価版が発売されており、
SINPLEシリーズ並みに気軽に入手できるお値段のようです。
『夜想曲』から引き続く、赤川次郎シリーズの3作目に該当します。
概要
赤川次郎原作の小説をゲーム化したものです。
(原作は『沈める鐘の殺人』になります)
紅葉の森に囲まれた「鐘園学院」に赴任したプレイヤーの周りに
次々と謎の事件が発生。
小説を読む感覚でゲームを進めていき、
時々現れる選択肢などによって、
結果が変化する形式を採用しています。
特色は原作の筋書きに対して、
ゲームの要素と展開を盛り込んだ所でしょうか。
本編は3話構成+完結編で、
その他の要素として七不思議の“うわさ”を探す、
登場人物が全員出現させると新シナリオで
遊べるなどの隠し要素もあります。
実は、それだけではない、
スタッフの遊び心も随所にあるのが良いですね。
パッケージや説明書にまで仕掛けが施されている入念さ。
これがとても面白かったと思います。
物語自体も、ストーリーを進めてるだけでは
真相にたどり着くことはできなかったりします。
システム的には夜想曲より続く『続編』システムを採用しており、
1つの事件を解決すると新たな事件や謎が発生するほか
物語自体多彩な展開が用意されています。
複数の事件や謎が複雑にからみ合い、
最終的にゲーム全体の真実にたどり着くという方式は、
赤川次郎ならではの作り方かもしれません。
辛口な言い方をすれば、単なる”サウンドノベル”
として遊んだ方が良いとも言えますね。
お値段の割には長く遊べるのかな、と思います。
グラフィックや、CGはとても綺麗でした。
サウンドノベル初心者の方で、
氏のファンの方であればオススメかもしれません。
ゲーム感想『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』(PS2) |
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夏に『かまいたちx3』の発売もあるそうですので・・・
手持ちのサウンドノベル系の感想などを
書いてみようと思ったら、目に付いたのがコレでした^^
発売は2004年8月5日。
それほど古い作品ではありません。
後に廉価版『Revenge』『Portable』(PSP)
の発売もありましたが、基本的に3作品とも同一の内容です。
開発元は、最近アニメ化された『魔界戦記ディスガイア』や
『ファントムブレイブ』のヒットにより
S・RPG界で注目を浴びた日本一ソフトウェア。
その日本一ソフトウェアが手掛けたADVになります。
概要
『これは友達の友達から聞いた話なんだけど……』
良くある話ですし、多分学生の頃なら形は違えども、
誰しも聞いたことのある台詞ではないでしょうか。
いわゆる、『都市伝説』(フォークロア)の出だしですね。
非常に有名なものとしては、
『トイレの花子さん』があげられるのではないでしょうか。
これを調査していくのが、ゲームの目的になります。
構成は、一話完結型で、
本編となる4話と、本編クリア後に
条件によって出現する外伝4話の合計8つ。
比較的収録話数としては少ないのですが・・・
このソフトの良い所はそこではなく・・・
『データベース』の豊富さにあったりします。
総数は200個と多め。
全部を集めるのはかなり根気が要る作業でした。
絵柄は『某』神宮寺三郎シリーズを思い出させるような、
劇画調の絵柄。
渋いです^^
システム的には、ADV初心者の方にも優しい造りになっていました。
「推理ロジック」と言うシステムで
人物関係をグラフィカルに整理、推理出来るのは
非常に助かります。
具体的には、ゲーム中に登場する人物の年齢、関係等の情報を整理し、
事件の真相を論理的にまとめるためのモードです。
この中では事件の関係者や重要な証拠が緑色の文字で表され、
これを「キーワード」として関係を整理する事で
主人公の推理が完成します。
コレとは別に、物語の分岐を決めるシステムとして
『セルフ・クエスチョン』と言うシステムもあります。
集めた情報を整理して今後の方針を決め、
犯人の動機や正体を推理するときに現れるモードですね。
表示される選択肢に答えていくことで
最終的な結論を導き出す形を取っています。
大きく大別すると、『科学的に解釈可能』『オカルト』
の2方向に結末が分岐していくのですが・・・
これは必ずしも正解のルートを選択しないと駄目、
と言うわけでもないのが良かったと思います。
また、選択肢によって話が分岐、
まったく違った展開になることもあります。
ネックとしては、ADVなのに文章のスキップが
快適でないのはイタダケナイ所ですね(PS2)
『あ、あの話知ってる!』⇒『データベース検索』⇒
『なるほどね^^』のような楽しみ方も出来るでしょうし、
純粋に推理モノとして楽しむのも有りでしょうし。
推理もの(神宮寺シリーズ)と比べると、
多少見劣りがする部分もありますが、
世界観が気に入った方には長く楽しめる1本かもしれません。
廉価版もこなれたお値段になりましたし(中古)、
夏発売の『かまいたちの夜X3』までのツナギに
良いのではないでしょうか?
そのうち、『かまいたちの夜』についても感想を書いてみようかな?
ナンテネ。
ゲーム感想 『学校であった怖い話S』(PS) |
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今さらにして載せようかな、と思った経緯は『四八』の製作が
行われている、との話を聞いたからですね。
※同じ方が製作されるようです。
元々は、SFC版『学校であった怖い話』を
PS版でリメイクしたものでした。
経緯
1995年8月4日に元となったスーパーファミコン版が、
1996年7月19日には新シナリオ、女主人公を追加、
グラフィック・サウンドが一新された
プレイステーション用『学校であった怖い話S』が発売になりました。
SFC版は比較的入手がしやすいようですが・・・
PS版はアマゾンでも『¥20000』
(一番保存状態の良いものの金額。2006/5/24現在)
と、かなり入手が難しいソフトのようです。
※PS2でも動作します(確認済)
物語の概要
ある高校で、旧校舎が取り壊されることを機に、
新聞部で学校の七不思議を特集するという企画が持ち上がり、
新聞部の部員である主人公が、
先輩が語り手として読んだ7人の生徒から
それぞれ1話ずつ怖い話を聞くことになる。
ところが当日、集まっていたのは6人。
7人目が現れないまま、
主人公は集まった6人から話を聞き始める……
主人公は6人の語り手の中から一話ずつ怖い話を聞き、
それを体験していくのがこのソフトの流れです。
特徴としては・・・
主人公が恐怖を『実体験』するのではなく、
怖い話を『聞いていく』というシステムは珍しかったと
記憶しています。
※話の展開によっては、実際に主人公が体験する場合もあります。
シナリオは全58話+隠し12話(PS版)
隠しシナリオは難易度が高く、自力で見つけることは、
かなりの困難を伴います。
コレに加え、ゲームオーバー総数、
シナリオ展開の変化を考慮すると、
かなり長く楽しめるソフトでもありました。
※1話の話の中で、展開が変化+マルチエンド形式を採用しています。
PS版では、性別限定シナリオもあります。
怖い話はさることながら、面白い話、下らない話、切ない話、
摩訶不思議な話、ちょっとセンチメンタルな話・・・
という何通りものお話が語られるのは、多分このソフト以外だと
なかなかお目にかかれないと思います。
もし、安価に入手できる方がいたら、あるいは持っている方が
いるのであれば、是非プレイして欲しい作品ですね^^
攻略については、まとめサイトがあるそうですので
そちらを検索していただいた方が早いかもしれません。
(コチラでも回答は可能です。コメント欄に質問を頂ければお答えします)
ゲーム感想 『カルタグラ 魂の苦悩』 |
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元はPCゲームで、PS2にも最近移植がありました。
ちなみに自分は両方プレイ済みです^^
内容的にはこんな感じでした。
終戦から六年が過ぎた日本。逗子行きの列車に一人の男の姿があった。
『高城秋五』――、かつて警視庁に籍を置いていた男。
退職した自分が逗子くんだりにまで出向くことになった理由を、
秋五は膝の上に置いた新聞の見出しから思い返す。
『上野連続バラバラ殺人事件――』
日本では類を見ないこの事件を、
かつての上司『有島一磨』が担当していたことから、この逗子行きが決まった。
「頼まれてくれないか?」
長沙・満州・警視庁を通して上司として世話になった
有島の頼みを、断ることはできない。引き受けた仕事は、良家息女の失踪事件。
失踪事件のあった上月家で、
かつて逢瀬を交わした恋人――『上月由良』と同じ顔を持つ少女『上月和菜』と出会う。
そして彼女から、消えた双子の姉を捜し出して欲しいと懇願される。
だが由良の父親である上月慶一郎は、秋五に告げた。
「あの娘は、本当は死んでいるんですよ……」
交錯する虚構と真実。
戦後間もない上野の町を舞台にして、今、惨劇の幕が開く――。
(公式サイトより)
タイトルのカルタグラとは、
中世の悪魔学者、レオナルド・スコットによる造語『魂の苦悩』。
つまり、PS2版のタイトルは『魂の苦悩 ~魂の苦悩~』な訳です(爆笑)
時代背景は戦後の日本。
貧困が当たり前になっていたこの時代。
もちろん自分もそうですが、実際に戦後の貧困がどれほどのものであったか、
と言うのは想像するしかないわけで。
その意味でも、こうした時代を舞台にしたソフトに興味を引かれた訳です。
お話に関する端的な印象
人の欲は物ではなく、「独占欲」に向かってしまったのでしょうか。
病んだ時代と歪んだ愛を丁寧にリンクさせている感じがしました。
“男は「心」で女は「愛」”
お話を一言で切るならコレが最適ではないかと思っています。
推理物ではありましたが、
その実二人の女性による妄執的な愛を描き切ったのではないでしょうか。
「呪い」というのは呪われた者がそれと"自覚"して初めて効力を発揮するものである
ストーリーはナカナカ良かったと思います。
基本、主人公がささっと物語を解決するのではなく、
周囲の女性達からの情報収集がキーポイントになっているあたりが新鮮だなとも思えました。
ゲームとしてのレスポンスはPS2版の方が良かったですね。
PC版はディスクレスでプレイ可能でしたが、KIDのADVシステムには定評がある分
こちらの方が快適でした。
内容的には割りと骨太のミステリーでしたので、
見た目ギャルゲーと捉えるよりは、推理物として考えたほうが良いかもしれません。
『アアン(~O~;)(;~O~)アアン』に期待の方はPC版を、
それは二の次、と言う方にはPS2版をお勧めします^^;
EVE系統が好きなら多分楽しめるのではないでしょうか?
ゲーム感想 『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』 |
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今後ともヨロシクお願い致します。
なので、挨拶を兼ねながら、ブログのタイトルを決めるきっかけにもなった
あるゲームの感想を挨拶に代えさせていただきます。
『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』
発売は1996年、PCゲームでした。
その後、SSへの移植を経てWin版にリメイクもされた経緯のある作品です。
内容に関しては、特にココで述べるほどのことも無いのですが、
1つだけ言えるとしたら、
『YU-NO』は、マルチシナリオに見せかけながら、
実はそのアンチテーゼではないのかなと言う感じがします。
ゲームの特徴として『A.D.M.S』と呼ばれる
オート分岐マッピングシステムがありますが、
ゲームをクリアし、そのMAPを改めて眺めてみると
時間はさかのぼれても、「歴史」は一つである、と言う結論が出てきます。
また、このゲームのプレイで不思議に思えてくるのは、
結局最後まで辿り着くと、まるですべてが最初から決められていたような
感覚に陥る部分でもありました。
この世界では過去に戻っても、現在や未来を変えることは不可能です。
この世界ではいわゆる「親殺しのパラドックス」は成立しません。
似てますが異なる世界、それを「並列世界」と呼称し、
ただ別の並列世界に来ることが出来るだけで「未来」を変えることはできない仕組み。
良いですね、これは。
SFや物理をご存知の方であれば、並列世界は変だ、と言うのはモチロンあるわけですが
このソフトはその辺りをキチンとモットモラシク作りこんでいる辺りに好感が持てました。
モチロン内容は言わずもがな、デスケレド(笑)
主人公のいるべき世界は最初から在った訳です。
全ての根源の場所に。
そこに帰るべき道筋を、ただ自分達プレイヤーはなぞっただけに過ぎないのですから。
いささか散文的ではありますが、これを持って挨拶にさせて頂きます。
4月以降はアニメの新番組の感想を載せて行こうかな、と思っています。